『死にたい夜の外伝』インタビュー vol.3

July 29, 2018

こんにちは。

劇団献身 演出部の崎田幸紀です。

『死にたい夜の外伝』インタビューvol.3です。

 

今回も公演後記となってしまいました。

公演11ステージを終えた吉田電話さんと福富朝希さんをお迎えして、演出助手の笠井智さんと一緒に

色んなお話を伺います。

 左:吉田電話さん 右:福富朝希さん

 

―残り3ステージですがいかがですか?

吉田電話(以下、電):いまだに緊張しますね。本番中もずっと緊張してるんですよ。

福富朝希(以下、福):意外ですね。

―本番直前に必ずお手洗い行きますよね。

電:そう。本当にすぐおしっこパンパンになっちゃって。

―緊張するとトイレ行きたくなるんですか?

電:一回行ったのに、3分ぐらいでパンパンになっちゃう。

笠井智(以下、智):電話さんの膀胱がプリセットに入ってますよね。

電:本当に申し訳ない。いつも本番5分前にトイレに。

福:そんなことになってたんですね

智:排出しとかねえとっつって。

 

 笠井智さん

 

―本番やっていていかがですか?。

電:いや楽しいですよ。いやー楽しいですね。中々100分出ずっぱりワンシュチュエーションが無いんで。クロム(※クロムモリブデン 吉田電話さんの所属劇団)とかはぶつ切りなんですよ。ダイジェストみたいになっているんで。出ずっぱりは初ですね。

―劇団献身は何か観られていたんですか?

電:献身は観てました。『幕張の憶測』(第9回本公演 2017年上演)が僕の中でまだ、どこの団体も抜けてないんですよ。『幕張の憶測』バカ面白くて。

福:私、観てないんだよなあ。

電:ずっと大爆笑してて。昼の14時回を観たんですけど、マチネでこんなにフルパワーで出来るのか。すげえなと思って。

―電話さんは劇団献身の写真を撮ってくださってましたよね。

電:あ、僕は撮って無いですけど、うちの奥さんが撮っていて。撮ってきたのを僕が修正してたりしてました。

―関りはずっとあったんですね。知り合ったキッカケは?

電:永井久喜(劇団献身)ちゃんがうちの奥さんと仲良くて、写真を撮った流れで、献身の存在を知って、へえーこんなんあるんだって。

―出演オファーされたときの心境は?

電:かなり興奮しましたね。マジか、出れるのかって。出るキッカケになったのが、ラジオ「アルコ&ピースのDCガレージ」のその時のHOTワードの「高円寺紅葉グラタンズ」っていうワードをただその一言だけをTwitterで呟いたんです。そしたら奥村さんからDMが来て、「電話さん、アルピー聞いてるんですか?」

―えっ、DMで。

電:ANNから全部聞いてますって送ったら、「実は次アルピーのラジオの芝居なんですよ。出てもらえますか」って返信が来て。

智:何が繋がるか分からないですね。

電:よかったぁと思って。

 

吉田電話さん

 

―福富は2回目だね。新作は初めてだよね?

福:そうそう。新作は初めて。エチュードから作るのが初めてで。前回が再演だったから、台本ありきの状態で稽古が始まったけど、今回ぶっちゃけどうなるのか不安だった部分もあるけど、やっぱさすが面白い人たちだなって思った。すごい安心した。

 

福富朝希さん

 

―お二人はラジオは聞かれますか?

電:僕は関西なんですけど、初めて聞いたのがMBSラジオっていう局で。中学ん時に聞いていた番組があって。曜日によってパーソナリティーが違うんですけど、水曜日が藤井隆さんと林原めぐみさんだったんですよ。当時、林原めぐみさんが好きだったんで、聞いてて。木曜日が雨上がり決死隊さんと山崎方正さんだったんですよ。それが好きで。そこからラジオ聞き始めて。その時はハガキとか送っていたんですけど。

―そのころからネタ職人だったんですね。

電:送ってたんですけど、全然読まれなくて(笑)。結局すぐ諦めたんですけど。で、高校からは聞かなくなって、会社員になった時に「オードリーのオールナイトニッポン」はまって。そこから色々聞き始めて、アルピーのラジオに行き着いた。たまたまラジオ付けたら、アルピーのラジオの1回目で。

福:すごい偶然ですね。

電:ネタはすごい好きで、試しに1回聞いたら面白くて。そこからドはまりして。

―福富はラジオ聞くの?

福:あたしはにわか。今回ラジオのやつをやりますって言われてから、アルピーさんのは聞いたけど、色んな人のも聞いてみようって中島みゆきさんのも聞いた。めっちゃクセ強い。あたしもオードリーさんの結構聞きます。

―この公演がキッカケで聞く様になったんだ。

福:中学生の時に「スクールオブロック」は聞いてた。でも今回改めて面白いなと思って、ラジオ。聞き出すと聞きたくなちゃうし。

電:僕、ラジオを聴く目的が、生まれが和歌山なので、和歌山弁っていうのがあるんですよ。それがカッコ悪くて。すごいコンプレックスで、生まれた場所が終わってるみたいに思っていて。

―関西弁とはニュアンスが違うんですか?

電:違うんですよ。大阪弁の憧れが強くて。周りがみんな和歌山弁で話してて、自分も引きずられちゃいけないっていう感覚があって。何とかしなきゃなと思って、ラジオを聞いてネイティブ大阪弁を全部メモしてたんです。

福:研究の為にですか?すごいですね。

電:何とかここから逃れなければ。ベッドの下の引き出しからメモを取り出して。当時カセットで録音してたんで何度も聞き返して、このイントネーションは自分のイントネーションとは違うわって、メモをして。

福:中学生の時ですか?

電:中学生です。

―それは完成したんですか?

電:ほぼ。中学卒業するまでには。

―今回タイトルが『死にたい夜の外伝』ですが死にたい夜の日とかありますか?

電:僕はうつ病やってるんですよ。会社員の時に。まあほぼ完治はしてるんですけど。当時芝居やりながら仕事やってて、そういう生活でいっぱいいっぱいになっちゃて。だから死にたい夜というか、毎日死にたかったですね。死にたい日は多かったですね。

智:僕も多分そうだったんですけど。

福:大丈夫?

智:今は大丈夫です。芝居に関わってると楽しいんですよ。僕は仕事でいっぱいいっぱいになってしまって。休みも全然無くて。僕も『幕張の憶測』を観て、いいなぁって思って次のオーディションは受けようと思ったんだけど、仕事が忙しくて、受けれなくて。芝居やりたいのに仕事が忙しいという、どっちつかずの状態で。ぐちゃぐちゃしててずっと。それで会社を辞めて、今回やっと参加できました、、僕の話で大丈夫ですか(笑)。

 

笠井智さん

 

―福富は死にたい夜はありますか?

福:あたし死にたい夜ない(笑)さすがに考えてたけど無いわ。

―落ち込まないの?

福:落ち込むけど、自分の精神状態がやばい時にダイエット中なのに夜中にスコーンっていうお菓子あるじゃないですか。

電:おいしい。

福:カロリー爆弾なんですよ。でもあれを深夜に買って、食べて、泣くっていう。泣きながら食べるの。これ食べたら太るし、何にも良い事無いけど、とりあえず食べないと無理っていう。ウゥッとか言って。それが割と死にたい夜に近いかも知れない。

 

11ステージを終えた疲労を微塵にも出さないお二人

―今作のみどころは?

電:僕個人的に好きなシーンが間違えてビールを頼んじゃって、これをどうするかっていうあの一連が好きですね。

こんなことありえねえだろって思っちゃうけど、やっぱりあの空間だと観てる側も納得出来る。

福:飲み会のシーンは楽しい。女性陣は自分が聞いてたネタ職人と会話が出来る喜びと、男性陣は女性と話せる喜びがあるじゃないですか。違う喜びを一緒に共

有出来るのが本当に楽しくて。本番中も楽しい。

 

 

 

―最後に一言おねがいます

電:なんか落ち込んでる時に観に来て欲しいなって思いますね。死にたいなって思ってても、この作品を観て、あーもうちょっとがんばろうって思ってもらえたらいいなって気持ちはありますね。

福:最近暑いから、夏バテ気味な人は来て元気になろうって感じ。

―ありがとうございました。智くんも最後に一言。

智:えっと。なんだろ。すごい仕上がっていると確信しています。もちろん今までの劇団献身の中で一番面白いって言われたいのがありますね。お客様とともに歓びと感動を分かち合える空間を創るために、チーム全員がベストを尽くす。僕もこれまで積み重ねてきた事をさらに追及し、全てにおいて、もっと前進するため一公演一公演を全力で戦い抜く。この作品を劇団献身の代表作にするという目標へ闘う姿勢を前面に出し突き進む。目標が高ければ高いほど、モチベーションは高くなるし、それに向かって戦っていく。活き活きとした躍動感のある芝居で魅了して、つかみ取る。だけど決してお客さんを無視しててはいけない。置いてけぼりにしてはいてはいけない。お客さんの期待を良い意味で攻撃的に裏切り続ける。残りの3ステージ、チーム一体となって最後の1秒まで笑いを追求する姿勢で臨む。僕らチームの特徴は絆。

色々何かしたい人が悩んで、あがいてあがいて、どうしようもない人の話だから。何かを作る事に携わってる人は絶対に刺さる物がある作品だから、観て欲しいです。

―ありがとうございました(長えな)

 

 

 

 

こうして、インタビューは筒がなく終了した。

吉田さんと福富は本番を終え、疲れ切った体に鞭を打って、私の拙いインタビューに答えてくれた。

なんとしてでも、二人の頑張りに応えねば。いい記事を書かねば。

駅までの帰り道、下北沢の雑踏の中で、私は拳を固く握った。

夏の夜風は生ぬるく、僕の体の熱気は取れない。

 

そして、こうして書いている今は、7月29日

公演が終了して、1週間が経とうとしていた。

僕は、体に鞭うたせてインタビューを行ったにも関わらず、公演が終わるまでに掲載できなかったのだ。

固く握ったはずの拳は赤子のように柔らかくなっていた。

じゃあお前は一体この間、何をしていたかと問われれば、「たくさん、寝ていた」としか答えようがない。

 

今回のインタビュー企画は、これにて終了する。

役者全員のインタビュー記事を掲載しようと思って始めたこの企画。

まだ、インタビューすらしていない役者も若干名いる。とても気まずい。

それでも、何のオチもなく、僕はひっそりと企画の幕引きを図る。

 

だが、それでいいと思った。

観に来てくれた方はわかると思うが、人生にオチなんて存在しない。

ならば、この企画にもオチは不要だろう。

尻切れトンボの手本のようだが、仕方ない。

 

僕は天を見上げた。

見慣れた六畳間の天井、汚い木目が顔に見える。

どうしようもない閉塞感。

インタビュー記事を書かねばと思えば思うほど、パソコンの前から逃げ出してしまいたくなるのは、なぜだ。

締め切りの化け物はとうに僕の横を通り過ぎ、今ではもうその姿さえ見えない。

僕もまた、この一週間、死にたい夜を過ごしていたのだ。

 

途中から完全に文体が変わってしまっているが、これは完全に、文章を奥村に乗っ取られているからである。

途中から、奥村がこの文章を書いている。

そして、奥村もまた、この終わりに戸惑いを隠せない。

代わってみたはいいものの、やはり終わりは見えてこない。

それでも、このまま終わってみようかと思う。

終われるかな? わかんない。でも、それを決めるのはいつだって自分だ。

 

というわけで、無事閉幕致しました。

次こそは、という気概だけを胸に、劇団献身一同2018年下半期も生きていこうと思っています。

 

次は2019年2月。同じく下北沢はオフオフシアター。

インタビューすらろくにできない僕たちが、それでも演劇だけには誠実に、やっていこっかなと思っております。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

というわけで!

今後とも、

 

何卒。

 

 

劇団献身主宰 奥村徹也

文責 崎田幸紀

 

 

 

 

 

 

 ありがとうございました

 

 

 

 

 

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